2022/05/28

イタリア、Sextantio le Grotte della Civita(セクスタンチオ ル グロッタ デラ チビタ)

イタリア南部の町マテーラは、グラヴィーナ渓谷の斜面を掘って造られたサッシ(岩)と呼ばれる洞窟住居群が3000〜4000あり、何層にも重なって渓谷を埋め尽くす壮観な景色が広がっています。このマテーラの歴史は古く、この地に人類が住み着いたのは約7000年前と言われています。
8世紀から13世紀にかけ、イスラム勢力の迫害を逃れたキリスト教徒は、洞窟内に130余りの教会や住居を造り、この地に移り住むようになります。
15世紀には地中海交易により繁栄し、最盛期を迎えます。
しかし、19世紀入り、町は徐々に衰退していきました。
また人口の増加により、住居が不足。多くの貧しい人々は家畜とともに暮らすことも余儀なくされ、衛生面の悪化も深刻になりました。政府は、1954年に都市計画で新市街地へ住民を強制的に移住させ、結果、サッシ地区は無人の廃墟と化したのです。
こうした歴史背景を持つサッシ地区は、中心にあたる「チビタ」、そこから南北に分かれて「サッソ・カヴェオーソ」、「サッソ・バリサーノ」の3つに分かれます。チビタ地区にはロマネスク様式の大聖堂、ドゥオモがあり、その広場から眺めるサッソ・バリサーノ地区の眺めは圧巻です。またサッソ・カヴェオーソ地区にはマドンナ・デ・イドリス教会をはじめ一見の価値ある洞窟教会が建ち並びます。



 

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